2015年6月25日
京都新聞
滋賀県立高校の再編に伴い、来春開校する「彦根翔西館高」(彦根市)と「長浜北高」(長浜市)の教育内容が明らかになった。それぞれ統合される2校の流れを引き継ぎつつ、彦根翔西館高はスポーツ、長浜北高は英語に、より特色のある学校に生まれ変わる。
■彦根翔西館「スポーツ」
彦根翔西館高は彦根翔陽高と彦根西高の統合新校。1学年9クラス程度の予定で彦根翔陽高と同様、生徒自身が興味のある科目を選べる総合学科を採用する。1年後期から分かれる五つの系列で特徴的なのが「スポーツ科学」。県教育委員会によると、彦根市が主会場となる9年後の国体を見据え、競技力向上を図る狙いもある。ほかに「家庭科学」や「会計ビジネス」などの系列があり、それらの授業を組み合わせることで食やマーケティングに学習領域を広げられるという。
■長浜北「英語」
長浜高と長浜北高の統合新校「長浜北高」はすべて普通科で、1学年8クラス程度を見込む。1~3年まで全員が週32時間の授業を受け、うち2時間は「アクティブイングリッシュ」と名付けた少人数の英語クラスで学ぶ。修学旅行の行き先も海外を予定する。長浜統合新校開設準備室は「3年間で英語を話せるようにしたい」としている。
県教委は両新校の案内パンフレットを作り、22日の県総合教育会議で県教育委員らに概要を説明した。新・長浜北高をめぐっては昨年度、長浜高の同窓会などが県教委の校名決定に反発した経緯があり、席上、三日月大造知事は「生徒がしっかりとした進路選択できるよう丁寧に関係者に説明してほしい」と教委事務局に要請した。