2015年8月26日
産経WEST
文部科学省が実施した平成27年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果が25日、公表された。大阪府内の小中学校ともすべての科目で平均正答率が全国平均を下回ったものの、中学校の平均正答率と全国平均の差は大幅に縮まった。学校別の結果を来春の公立高入試に活用すると府教委が決めたことから、生徒が真剣に取り組んだ影響とみられる。一方、小学校の平均正答率と全国平均の差は横ばいだった。
学校別結果の公立高入試への活用は、文科省が難色を示しているため、29年春の入試以降は活用できるか不透明な状態となっており、中学校の平均正答率アップは一過性の結果にとどまる可能性もある。
調査は小学6年と中学3年が対象で、国語と算数・数学、理科の計3教科10科目で実施。国語、算数・数学のA問題は基礎知識を、B問題は応用力をみる。
府内では小学校1006校(7万3174人)、中学校470校(7万738人)が参加。白紙解答の割合を示す「無解答率」は、中学校では大幅に改善。小中とも全国水準となった。
無解答率が改善した理由について、府教委は「子供たちが粘り強く取り組んだ結果」とみている。
小6は国語B、算数A、Bで改善が見られたが、平均正答率は全国平均を0・4~3・5ポイント下回った。中3は数学が全国水準となるなど全科目で改善傾向がみられたが、平均正答率は全国平均を0・1~2・2ポイント下回った。