高校入試必勝マニュアル
入試本番までに知っておくべき 心構えや準備のコツを知って、入試に挑もう。
作文対策(文章を書く習慣をつける)
作文を上手に書くためには、日頃から文章を書く習慣をつけておくことが大切です。特に入試作文は課題が事前にわからず、時間や字数にも制限があるので作文が得意な人でもなかなか難しいものです。課題・時間・字数を設定し、実際に書く練習をすることが大切です。
❶ 何をどうみられるのか?
作文は受験生がどんな人物か?あなたの人間性や考え方を知るために課せられます。どんなテーマであっても、結局知りたいのは『あなた』の姿なのです。ですから文章がうまい下手よりも、あなた自身の考えがはっきり表れているかどうかがポイントとなります。
❷ 実際に書いてみよう!
まず、書く事に慣れることが大切です。実際に書く練習を重ねていきましょう。志望校と同じ傾向の課題・時間・字数を設定し、実際に書く練習をすることが大切です。
▶うまく書こうと意気込まない 練習段階では『上手に書こう』『かっこよく書こう』などと意気込まないこと。変に気どって書いた文章はぎこちなく、意志が伝わりにくくなります。
▶いきなり書き始めない 課題を見て、すぐに書き出すのはよくありません。まず課題に関して知っていることや思いつく事柄、体験したことなどをいくつかあげてみましょう。その中から、課題に対して最も適当と思われる材料を選び、その材料を使ってどんな結論を導き出したいかを考えていきます。メモをしながら、文章全体の組み立て・流れを意識して書き始めるのがよいでしょう。
▶最初は字数にこだわらない 入試での作文は400字以内とか600字以内などと字数制限があります。しかし、練習段階では字数にこだわらずに、むしろ長めに書くようにしましょう。そして、長く書いたものを削っていきます。同じような表現をしているところはないか?くどい説明はないか?主題と合っていない部分はないか?削る作業により文章力はアップしていきます。
❸ 三段構成が書きやすい
三段構成とは『序論』『本論』『結論』という構成です。起承転結という書き方もありますが、字数や時間が制限されています。大勢が同じ題で書く入試作文では、特に書き方の指定がない限り、この三段構成の方がオススメ。明確に自分の考えを伝えることができます。 ●序論(課題に対してズバリ自分の考えを書く) ●本論 自分の考えの理由・根拠(具体的な経験や考えを書き出しに合うように) ●結論 まとめ(主題にそって、自分の決意や希望を書く)書き終えたら必ず読み返し『作文チェック表』を利用して、各項目をチェックしてみましょう。またどこがよくないのか、自分ではなかなか分からないものです。塾の先生や学校の先生に見てもらうようにしましょう。
作文チェック表
- 形 式
- □ 1マス1字1記号となっているか □ 改行で、1字下げしているか □ 改行が多すぎないか □ 読点が多すぎないか
- 表 記
- □ 読みにくい字はないか □ 漢字の誤字・脱字はないか □ 送りがなは正しいか □ 漢字が適切に使われているか
- 表 現
- □ 1つの文章が長すぎないか □ 二重の意味にとられる文はないか □ 接続詞が多すぎないか □ 同じ言葉ばかり使われていないか □ 文体の不統一はないか □ オーバーな表現はないか
- 内容構成
- □ 書き出しがうまくいっているか □ 自分の考えが述べられているか □ 書き出しと結びが対応しているか
❹ 傾向と対策
高校入試の作文は、推薦入試では字数が400~800字、時間が50~60分程度。一般入試では字数が100~300字、時間は読解問題を含めて40~50分程度が一般的です。課題は大きく分けて、次の3つに分類されます。ほとんどは1・2のような課題が多く、3のようなケースもみられます。
- 1.『中学時代のこと(思い出・友人関係)』『高校の志望理由や入学後の抱負』などが多くみられます。これらは今のうちから自分でまとめておくとよいでしょう。
- 2.『最近関心のあるニュース』など時事問題(社会の出来事・環境問題など)に関するものが出題される場合もあります。ニュースはテレビを見るだけで済ませてしまう人が多いですが、新聞をよく読むことも作文対策につながります。
- 3. 課題文を読ませて感想や自分の意見を書かせたり『発見』『感動』といった抽象的な課題もあります。日常生活でさまざまな出来事を頭の中で整理しておくとよいでしょう。