2015年8月26日
読売新聞
文部科学省は25日、今年4月に実施した「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト、学テ)の結果を発表した。
3年ぶりに行われた理科では、小中学校ともに実験・観察の結果の分析や考察に課題があることが明確になった。全体の結果では、全国平均と下位県の差が縮まり、学力の底上げが進んだ。
学テは小6と中3が対象で、国公私立の小中学校計約3万校の約213万人が参加した。毎年行われる国語と算数・数学に加え、今年は2012年度以来となる理科も実施された。前回は抽出調査だったため、全員参加方式での理科のテストは今回が初めて。
理科の平均正答率は、小学校61・0%(前回61・1%)、中学校53・5%(同52・1%)。小学校では、水の温度と砂糖の溶ける量の関係を示すグラフを読み解き、設問に答える問題の平均正答率が29・2%にとどまった。中学校でも、水溶液を作る実験と溶解度を関連付けて捉える問題の正答率が33・4%で、前回同様、観察・実験の結果を分析したり、説明したりすることが苦手な傾向が明らかになった。