2015年12月3日
京都新聞
来春の公立高入試を控え、京都府教育委員会と京都市教委は2日、中学3年生を対象にした進路希望調査の結果を公表した。公立高の前期選抜で志望者の倍率が5倍を超えたのは田辺(京田辺市)や山城(京都市北区)などの普通科で、10校に上った。受験校を選べる単独選抜に移行して3年目の京都市・乙訓通学圏では第1志望者数が定員を下回る高校が8校あったが、昨年の11校からは減った。
卒業予定者2万4073人のうち高校進学志望者は97・7%。全日制公立高の志望は60・9%、私立高は29・6%をそれぞれ占め、いずれも昨年から横ばいだった。定時制公立高は1・2%、特別支援学校高等部は1・9%だった。
全日制公立高の全体の定員に対する志望者の倍率は1・13倍。前期選抜の志望が全体の8割を占め、倍率は田辺の普通科A方式(募集人員20人)が6・45倍で最も高く、山城の普通科A方式1(同48人)の6・38倍が続いた。
京都市・乙訓通学圏の普通科で第1志望者数が定員を下回ったのは洛北(左京区)や北稜(同)、朱雀(中京区)、洛東(山科区)、北嵯峨(右京区)、西乙訓(長岡京市)、堀川(中京区)、塔南(南区)。一方、野球部が今夏に全国高校選手権に出場した鳥羽(南区)は志願者が100人近く増えた。
洛陽工業(南区)と伏見工業(伏見区)を統合して来春開校する京都工学院(同区)は定員240人の2倍の485人が志望。今春開校した昼間定時制の清明(北区)は昨年、定員120人を大きく超える268人が志望したが、今年は178人に激減した。府教委高校教育課は「前期に行きたい学校に挑戦する傾向が定着した。中期選抜の定員も通学圏によって7~8割あるので、今回の数字だけに左右されず進路を考えてほしい」としている。